気分が落ちるのは自然なこと
気分が落ち込む日、誰にでもあります。
特に理由はわからないけどなんとなく沈んでしまう日。
朝からやる気が出なかったり、些細なことで心がザワついたり……
そんな状態の自分に「どうしたんだろう」「弱いな」なんて
思ってしまうこと、ありませんか?
でも実は、メンタルの状態は天気のように波があって当然なんです。
脳や自律神経の働き、ホルモンバランス、睡眠や栄養状態など――
ちょっとした身体のコンディションでも、気分は簡単に左右されます。
だから、落ち込む日があっても、それは「ダメな日」ではありません。
むしろ心が「ちょっと休んでほしい」と教えてくれているサインかもしれないんです。
まずはその波を否定せず、「今日はこういう日なんだな」と受け止めてあげること。
回復の第一歩は、「今の自分を責めないこと」から始まります。
落ち込んだ日に避けたい行動
気分が沈んでいる時こそ、「早く抜け出したい」と思うもの。
でもその焦りが、かえって状態を悪化させてしまうこともあります。
特に避けたいのは、以下のような行動です。
無理に元気を出そうとする
落ち込んだ状態で「ポジティブにならなきゃ」と頑張りすぎると、心に負荷がかかってしまいます。
無理に明るく振る舞うよりも、「今はそういう時期」と一度受け止めることの方が、回復を早めると言われています。
自分を否定する
「こんなことで落ち込むなんてダメだ」
「自分は弱い人間だ」――
こうした自己否定は、回復の妨げになります。
落ち込みは誰にでも起こる自然な反応。
「今は心が疲れてるんだな」と、優しく受け止めることが大切です。
情報を詰め込みすぎる
SNSやニュースを何となく眺める時間が増えていませんか?
心が疲れている時は、外からの刺激に敏感になっているため
情報の波に飲まれて余計に不安になることもあります。
そんな日は「情報の断捨離」を意識するのも、立派な自分ケアです。
気分が落ちたときに“効いた”行動
気分が沈んだ日でも、「これをやったら少し楽になれた」という行動が、誰にでもあると思います。
ここでは、そんな“リカバリー”のヒントになりそうな行動をいくつかご紹介します。
とりあえず散歩に出る
外に出て、太陽の光を浴びる。
それだけでも、気分が少しほぐれることがあります。
セロトニンの分泌が促され、心が落ち着きやすくなるため
リカバリーにはとても有効です。
軽い運動やストレッチをする
激しい運動でなくても大丈夫。
体を少し動かすだけで、血流がよくなり
脳にも酸素が届きやすくなります。
気分が沈んだ時は、呼吸も浅くなりがちなので
ゆっくり深呼吸しながら行うとさらに効果的です。
思っていることを紙に書き出す
モヤモヤをそのまま抱え続けるよりも、「いま思っていること」を一度紙に出してみると、不思議と心が整理されていきます。
感情の言語化が、自分との距離を少しだけ取らせてくれるからです。
誰かに見せるわけではないので、言葉にならなくても大丈夫。
とにかく「出す」ことが大切です。
少しだけ“普段通りの感覚”を取り戻す
落ち込んでいる時こそ、あえて顔を洗う、髪をとかす、服を着替えるなど、“生活感”のある行動が効きます。
ほんの少しでも「普段通りの感覚」が戻ると、「大丈夫かもしれない」と思えるきっかけになります。
落ち込んだ日は“回復の土台”をつくる日にする
気分が沈んでいるとき、無理にポジティブになろうとしたり
「早く元気にならなきゃ」と焦ることってありますよね。
でも、そんなときこそ、「立ち直るための土台」をつくる日と考えてみるのがおすすめです。
回復には“安全な環境”が必要
メンタルが落ちているとき、脳は「これ以上ストレスを受けたくない」と防御モードに入っています。
このとき大切なのは、まず“安心できる環境”を整えること。
無理に人と会ったり、重いタスクをこなそうとするのではなく
静かに過ごせる時間や場所を選ぶようにします。
たとえば――
・スマホを見ないで、静かな音楽を流す
・誰とも話さずに、好きな飲み物をゆっくり飲む
・ぼーっとする時間を自分に許してみる
こうした精神的に「安全な環境」は、回復のためのスタート地点になります。
回復のきっかけは、少し“心地よいこと”から
落ち込んでいるときは、「楽しいこと」よりも「心地いいこと」の方が受け入れやすいです。
五感を使って、少しでもリラックスできる刺激を取り入れてみましょう。
たとえば――
・あたたかい飲み物をゆっくり味わう
・好きな香りのアロマをたいてみる
・お風呂にゆっくりつかる
「自分を癒すための時間をつくること」自体が、立ち直る準備になります。